イベントレポート

S・Cのイベント体験レポート。会場で見つけたトピックをお伝えします。

update 2016/08/04

生命40億年の旅 ~大むかしの生きもの展 2016年7月23日(土)~8月17日(水)~



地球の誕生はおよそ46億年前。その6億年後、生命の故郷・海ができたことにより、原子細胞=最初の生命が誕生したといわれています。毎年人気をいただく夏休みイベントの2016年版は、そんな気の遠くなるような生命40億年の歩みを旅する、なんともアカデミックな展覧会。
会場のアレーナホールには、オープン間もないというのに、多くのお子さま連れがご来館。すでに人気コーナーには人だかりができていました。大盛況ぶりに前進を阻まれ、最初の展示ボード前にしばし留まることになった取材者は、そこで、衝撃的なフレーズを目にしたのです。

ディメトロドン

これは、どう見ても恐竜にしか見えないディメトロドンの言葉として、最初の展示ボードに書かれていたフレーズ。にわかには信じられないことですが、昨今、「新種の恐竜の骨が発掘された」とか、「恐竜に羽毛が生えていたかも」など、かつての古生物博士たち(=大人)にとって、耳を疑うようなニュースが飛び交っていること、実感されている方は少なくないはず。
いつものようにクイズが書かれたワークシートをピックアップしてみると、「ム、ムズカシイ…」。遠い昔、子どもだった頃に図鑑で見知った知識で答えられる設問は、そこにありませんでした。
「最新の情報を知りたい!」と、太古の地球へと足を踏み入れたのです――

生命をつなぐ、40億年の旅

数多の展示物への理解を深めるうえで、入口すぐ左手にのびる『巨大パノラマ年表』(タイトルの背景写真)がとても参考になりました。40億年という壮大な時間旅行へと出かけるのです。この長―い年表は、いうなれば旅程表。以降、時系列に展開するコーナーを進んでは迷い、また年表へと戻ってはアタマを整理して…を繰り返し、旅を続けました。

先カンブリア時代[約46億年前~]

ストロマトライト

この時代、私たちが考える生きものらしい生命体はいませんでした。しかし、生の営みは着々と進み、27億年前の化石、光合成をする生物・シアノバクテリアの活動で形成された「ストロマトライト」と呼ばれる岩石には、生きものにとって重要な“アレ”が作られた証しが刻まれていました。光合成といえば、そう、酸素の創出です。
そして、末頃になってようやく、肉眼でわかる生きもの・エディアカラ動物群が登場しました。

古生代[約5億4100万年前~]

生体もいるよ!

「生きた化石」と呼ばれる生きものたちも誕生した、生命百花繚乱の時代、古生代。
例えば、カブトガニやオウムガイはおよそ4億年以上前に誕生したと言われ、今もほぼ同じ姿で暮らしています。ちなみに、あのゴキブリも実は3億年前頃に誕生した、生きた化石。今日から少し、彼らを見る目が変わるでしょうか?

原始的な生命が様々なかたちで現れ、爆発的に数を増やした「カンブリア大爆発」を皮切りに激しくなった生存競争のなか、さらなる進化を遂げる生きものもいれば、淘汰され消えていったものも無数にいました。生きものにとっては華やかで、且つ、キビシイ数億年だったに違いありません。
そして、私たち人間と同じ脊椎動物の祖先が魚として誕生。「一番古い魚」については最近、発見や研究が進んでいるといいます。最新の情報が、『古代生物シアター』で紹介され、人気を博していました。
やがて、ヒレを足へと進化させた両生類が浅瀬や水辺で暮らすようになり、陸上で生きるものたちの時代の幕開けです。

中生代[約2億5200万年前~]

迫力満点!

中生代のジュラ紀、白亜紀は、陸上の絶対的王者・恐竜が繁栄した時代です。
会場にも動くティラノサウルスの復元ロボットや、アロサウルスの巨大な骨格模型がデーンと構え、パパにしがみついて「こわーい!」と泣きじゃくるキッズもいるなど、雰囲気十分!
本物の化石にタッチできるコーナーもありました。
大型草食恐竜・アパトサウルスの恥骨や、草食恐竜・ヒプセロサウルスの卵、極め付きは「コプロライト」と呼ばれる、なんと恐竜の糞まで。
「コプロライト」に触り、触れた手の臭いを確かめるキッズ多数。キモチはわかります。

さて、恐竜が大型化したジュラ紀には、翼竜と呼ばれる空飛ぶは虫類が現れ、羽毛を翼に進化させた始祖鳥が鳥類の礎を築きました。これをもって、生きものの世界が海・陸・空のすべてに広がったのです。

化石にタッチ!恐竜の大きさ比べでお勉強

新生代[約6600万年前~現代]

ナウマンゾウの復元ロボット、最新の人類の系譜を展示

中生代白亜紀末、隕石の落下による環境の激変が原因とされる、生物の大量絶滅が起こります。王者・恐竜が絶滅し、ほ乳類時代の到来です。
このコーナーでは動くナウマンゾウがひと際目をひきます。体長約3メートル。今の象よりちょっと小さめサイズで、うっすらと生えた前髪や体毛が印象的です。


そして、いよいよ人類登場!
最新の研究ではおよそ700万年前、人類の直接の祖先とされる直立で二足歩行するサル・猿人が、アフリカの大地に登場しています。
自由になった手で道具を使い、あるいは作り。火を恐れず利用し、壁画を描くなど表現や芸術に興味を持ち、さらには言葉を獲得。亡くなった人を丁重に葬るなどの情緒的な行いで文化や風習を築くに至りました。

他の生きもの同様、人類はいくつもの種が同時に存在しては淘汰され…と、星の数ほどある分岐点での枝分かれを繰り返しながら、複雑で困難な道のりを歩みました。しかし、“たった”700万年のできごとです。生きものの長い歴史に照らせば、「つい最近」のこと。
冒頭で触れた遠いほ乳類の祖先、単弓類のディメトロドン以降の枝分かれで考えても、どこかでは密接な関係になっていたかもしれず、人類とその他の生物の差もまた、大したことではないような気がしてきます。

旅の終わりに
「大むかしの生きもの展」は、2016年夏時点の最新情報。明日はもっと新しい情報が発表されるかもしれません。お子さまにとって知識を得るのは新鮮で楽しいものですが、お父様やお母様をはじめ、大人にとっても最新情報を更新し続けていくことは楽しく、そして大切なことなのかもしれません。何しろ私たちはそうやって進化を遂げ、今に至るのですから。
科学的であり哲学的でもある、深~い40億年の旅でした。

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