東京・世田谷区にあるカルチャースポットや、二子玉川に縁のある
文化人やアーティストを紹介する「SETAGAYA Art Trip 」。
今回は、アーティスト兼モデルとして活躍するColliu(コリュ)による特別企画。
数年前まで8年の間、二子玉川に住んでいた彼女は、祖母とよく玉川高島屋S・Cに来ていたという。
今回の企画は、その彼女が、玉川高島屋S・C内に自身の立体作品や
絵画を仮想的に設置するという、web上でしかできない特別企画。
触れる家具のようなものをイメージしたという立体作品と
そこで人が動くgifアニメを彼女自身のイラストで表現。
魅力的な5つの作品が実際にその場にあることを想像しながら、お楽しみください。
※実際には店頭に作品を設置しておりません
私は「アート」に関心のない人々にも、親しみを持って自分の作品に接してほしいと考えています。そのため作品のモチーフは、アートの歴史に名を残す名作からの引用だったり、日常で親しまれてきた民芸品や縁起物など、多くの人にとっても既視感があるものを、あえて作品化することが多いです。また立体物を多く作るのですが、三次元の作品は視覚だけでなく身体的にも楽しめることを想像しやすいものです。
そこでこの玉川高島屋S・Cの建物内にも身近に体験できる「アート作品」がもっとたくさんあったら面白いなと、この仮想設置の企画を考えました。
色やサイズや質感など視覚的な要素も大事ですが、人がその作品とどう関わることが可能なのかを想像しやすいようにgifアニメを作って、作品だけがある画像と比較できるようにしました。直接触ったり、座ったり、遊んだりすることを想像しながら、作品を楽しんでもらえると嬉しいです。
設置場所南館7F屋上 PARK&TERRACE OSOTO
19世紀フランス絵画界の巨匠ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングルの代表作《泉》という作品をモチーフにした立体作品です。元となったのは、水源や泉を擬人化したと言われる水瓶を持った女性が立っている絵ですが、この場所にぴったりだと思いました。
設置場所南館7F屋上 PARK&TERRACE OSOTO 階段前
背景の植物の中に紛れるように、思いがけない動物がしれっといたら可愛いなと思ってここに置きました。隣の丸い形の椅子に紛れてこの虎もベンチとしても使えます。虎は縁起物の動物として注目していてよく自分の作品に登場しますね。
設置場所本館屋上 フォレストガーデン
フランスの画家であるアンリ・マティスの《ダンス(Ⅰ)》という作品をモチーフにした作品。広い芝生の中で踊っている人々がいたら空間が楽しくなるかなと思ってこの場所を選びました。作品自体も人間よりは大きめなのでダンスしている人たちの間を潜ったりできます。
設置場所南館8F屋上 PARK&TERRACE OSOTO テラス
こちらもアンリ・マティスの《大きな横たわる裸婦》をモチーフにした作品。ここは直射日光が当たりにくい場所ですが、芝生で寝転んでくつろいでいる人が多いスペースだったので、座れる作品が合いそうだと思いました。
設置場所南館3F アトリウムガーデン
通常絵は壁にかけてあって眺める物ですが、床に敷くことで、新しい絵の見方を提案できるかと思い置いてみました。絵がいつものと違う風景の中にあることを楽しんでもらえたらと思います。
3DCG制作協力:新井正和 馬場一萌 岡修平
撮影:和田浩